続・女将の挨拶
前号は、読者の皆様から沢山のメールを頂戴しました。まず初めに心より深くお礼申し上げます。「女将の挨拶」は、旅館の女将同士の座談会でも、よく話題になっています。意外だったのは、「私だったら、挨拶してくれたら嬉しい」というご意見が多かったことです。それはものすごく私の元気の源となりました。でも、いくらご挨拶に伺いたくても、満室の時は全室には伺いきれません。又、ひとつの部屋で話が長くなったりしますと、やはり回り切れません。“必ずどの部屋にも行かねばならぬ”というきまりだと、「こんにちわ、さようなら」になってしまいます。私は今、本当にお客様の為になる、お客様の為の挨拶はどういう挨拶なんだろうかと毎日考え、悶々としています。
ただご挨拶に伺った時、このお客様は何かご不満があるのかな?と感じた時に、「どうぞお叱りでも何でもおっしゃって下さい」と申し上げると、重い口を開いて話して下さり、結果としてアンケートが良くなることがあります。一生懸命、宿の女将がお客様のお話を伺うという姿勢が大事なのかなぁと思っています。せっかくお金を払って起し頂いているお客様に、とにかく少しでも喜んで頂きたい。それが私の願いです。
私がご挨拶を始めてまだ2ヶ月ですが、その間にも私を名指しでお電話を下さり、再度ご来館となったお客様が数組いらっしゃいます。それって、とんでもなく嬉しいことです。「人は人につくもの」という考えの私は、私に限らず、客室係やフロントや布団敷係など、紋屋のいろんなスタッフのファンになって頂きたいのです。せっかく接客の仕事に携わっているのですから、やはり人間同士の温かい心の交流による信頼関係が築けないのは寂しいです。
それに社内でも、私がご挨拶に行ってお客様から伺ったことを客室係に伝えたり、係達も、「いま乾杯が終わったので、ご挨拶、ちょうど良いタイミングですよ」とか、「今年出産だそうです。おめでとうございますって言って差し上げて下さい」とか、いろんな情報を流し合え、又、お互いに良い刺激になると思います。係達に私がご挨拶に伺う姿勢を見せ、私も係達の動向を見守れます。
主人は最近、「本当はあなたのような女将を望んでいたのかもしれない。私はずっとあなたと仕事をしていきたいんだ。挨拶に行って嫌な思いや辛い思いをさせたくなかった」と言ってくれました。
こうして、私と主人と紋屋のスタッフとのお客様作りが始まって行きます。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
◆素顔の女将◆
若女将は、朝のうちに自宅で洗濯後、遅目に出社。母と手分けして客室の生け花に回り、途中で全体&フロントミーティングを行い、昼食後は、礼状書きや事務仕事をしているうちに、お客様が到着し出しチェックイン業務。合間に取引業者さんとの折衝やら、予約業務やら。時々は試食会。数日分の生花や自宅用の食品も買いに行かなければ。夕食時間には客室にご挨拶へ回り、一段落したら後は社員に任せて帰宅。それから夕食作り。食後は洗濯物の片づけ。んーなかなか新作の執筆時間が取れないねぇ。 (by aruji)

ご予約・プラン紹介はこちら