日々是好日
日頃、接客の仕事をしていると、自然とお客様に対しては笑顔が出ます。作り笑いではなく、心からお迎えすることが嬉しいから、もしくは、知らない方とお話しできる事が新鮮だから、笑顔になるのかもしれません。
逆に家に帰ると、余り笑わない方かも知れません。少なくとも、娘時代は家の中では余り楽しくなかったので、いつも仏頂面をしていたようです。しかし、今の結婚をしてから、家でもニコニコしていることが増えたように思います。主人は普段からユーモアがあり、私を笑わせるのが上手です。主人と顔が合った時、目が合った時、ちょっとニコッとする。それが夫婦円満の鍵です。
今、機嫌がいいか、疲れすぎてはいないか、体調が悪くないか、そのようなことを伺う意味でも、私たちは自然と微笑みあう習慣が出来ました。仮にちょっとでも嫌な感情があったとしても、相手の微笑みを見て気持ちがほぐれることもあります。微笑みの効果は実に大です。逆に気持ちの整理がつかず、言葉だけは何とか交わしていても、微笑めないと何時までもお互いに優しい気持ちになれません。
息子ともたまに喧嘩をしますが、先に言葉を交わしたり、挨拶をしたり、笑顔を差し向けるとそれだけで仲直りが出来てしまいます。それが血のつながりなのかもしれません。以前、数人の読者から「私は笑顔が苦手なのです」「人と話すのが苦手なのです」という相談を受けた事がありました。その時は、笑顔やお客様とお話しするのに苦労しない私は、余り良いアドバイスが出来ませんでした。今ならきっと笑顔の訓練をお勧めするでしょう。
世の中が複雑になり、心が疲れやすい時代になり、今「スマイルセラピー」が脚光を浴び始めていると新聞に出ていました。表情筋を訓練することによって、脳もリラックスします。はじめは作り笑顔でいいのです。つぼを刺激したり口角を上下させたり。それが元気やプラス思考にも関連してくるのです。お客様がリラックスなさっているか、何か気に入らないことがあるのか、お客様の表情や私の笑顔に対する応対で、大体想像がつきます。私が微笑んでいれば、大概表情はやさしくなるもの。それが硬い表情であったり、不穏な空気だったりするのは何か原因があるのです。
最近は、自分自身に対しても常に心のなかが笑顔であれるようにと念じています。楽しくない考えが頭に浮かんできたら、その考え方が自分を苦しめると戒めます。
例えば、通りがかりで変な人と遭遇したとしても、「嫌な奴」と機嫌を損なわず、何か事情があるのだろうと思うようにする。そうした事が全てに自分自身の心の安泰に、そして周りの人への思いやりに関連してくる、ということが分かってきました。このメールマガジンを始めて、今4年半の月日が流れました。最初は、読者の方が宿屋にいらっしゃることも有りませんでした。今は、多くの方がお運びくださっています。また、知らなかった方も、お越しになってから読み始めてくださることもあるようになりました。
そして、一番驚くのは、多くの方が「とても勉強になる。」とおっしゃってくださるのです。何がどのように勉強になっているのか、私にはわかりません。「励みになる、元気が出る」というご意見もあります。私が宿屋に来てから、苦労してきたこと、悩み苦しんだこと、病にも何度も患ったこと、それが今の私を形成しています。
悩み苦しんだから、些細な幸せを感じることもできる。今は全てプラスに働き、だからこそ笑顔の大切さを実感できるようになったのです。表情や笑顔、また言葉の運び方と選び方、イントネーション。そうしたことが、人間社会ではとても大事なことなのです。私のメルマガを読んでお声をかけてくださるお客様、有り難いなと心の底から思います。今もはじめた頃も集客の為ではなく、思ったことを書いています。たぶん、宿屋の中のことでなくても、生きていく上で何かしらヒントになるものがあるのでしょう。
いやなこと、くるしいこと、些細なことでもけっこう心にさざなみが立ちやすい私なのですが、そうした時はとにかく謙虚になること。自分が苦しくならないように、良い方に物事を考えるようにすること。違った方向から物事を見つめてみること。
それは接客の現場でどのお客様に対しても心を開き、笑顔でお迎えするのと同じことなのです。自分の嫌いな人に対しても、嫌だ嫌いだと思えば相手に伝わるだけでなく、自分も苦しい嫌な気持ちになるのです。
人間ですから、神様のように誰にも笑顔でいつもいられるわけではありません。でも、そうした心構えが大切なのかなと思います。忙しく余裕がないと、つい怒りやすくなったり、言葉や表情がきつくなったりしやすいですね。必ずいつもニコニコなんて無理だと思います。でも、そう心がけるだけで、毎日が良い日になりやすいのです。日々是好日。ご一緒に心がけませんか?・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
◆素顔の女将◆
「ラッタッタ~に乗って行きなさいよ」と家内が息子に言っていた。スクーターに乗って出かけろという意味だが、大昔のCM(注)のフレーズを言っても息子に判るか?(by aruji) (注):昔、ホンダの原付バイク「ロードパル」のCMで、イタリアの大女優ソフィア・ローレンが言った「ラッタッタ~」が流行語に。

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