ミスを減らす工夫
人間は完璧な人はいません。しかしながら「人間だからミスをするさ」と開き直ってもいられません。
紋屋でも、様々な見落としやミスが日々こまごまと発生し、繰り返し起こりやすいミスについては、なるべく早期に解決策を練らなくてはなりません。
お部屋の備品のセットにしても、毎日のようにミスが発生します。男性と女性の人数が違ったり、もともとの人数も間違っていたり。ご到着早々、お客様に不快な思いをさせてしまうことになります。
ミスを少なくする為に、数年前からセットする人間と、点検する人間を作りましたが、点検というものは、心の中に「多分あっているだろう」という気持ちが発生する為に、同じミスをしやすい特徴があります。フロントでも、お客様からのご予約や手配の内容を書いた台帳と、各部署に配る、その日の手配内容が全て書かれた部屋割り手配表とを照らし合わせ、二人の人間で読みあわせをしています。
しかし、それでも見落としが出るのです。点検チェックが一番難しいと知っていますが、その予防策を考えるのは非常に難しいものです。フロントは頭脳の部分なので、フロントがまちがえるとすべてに関連してきます。
お部屋の備品も、最近はお子様連れへの貸し出しグッズもあって、多様化しています。その他洗面所の電球切れが無いか、お部屋の懐中電灯が点燈するか、アンケート用紙箱が壊れていないか、鉛筆が削れているか、お部屋の臭いはどうかなど、こまごまとした点検事項を落とさずするのが難しくなっています。アンケートには、かなり細かい点までお客様のチェックが入るので、こちらも心してお迎えしなければなりません。いくら気をつけてくださいとミーティングで繰り返しても、本人は気をつけたつもりなのです。よく、大型ホテルで見かけるように、この部屋の清掃をしたものは誰々です。という紙を入れることも考えましたが、単純に名前だけ示してもミスはなくならないと思い、それはやめました。
私は、お部屋回りをする時は、様々な項目を見て回りますが、結構細かいゴミが落ちていることが多いものです。窓ガラスの清掃状況、椅子の置き方や座椅子の向きなど、いちいち気になります。
清掃の人たち(外注の業者さん)は、私が回っているとうるさい人がきたと警戒するのが分るので、私としてはそのような雰囲気はつらいものです。紋屋の従業員は、流石にそのようなことはありませんが、ミスを指摘するとそのフォローが大変そうで、悪いことをしているような気分になります。
綺麗好きなお客様は、私たちもなかなか気がつかないような隙間にも目が行くので、私も勉強になります。掃除業者をいじめるのではなく、友好的でかつ前向きなアンケート利用をしたいものです。お客さまが、お部屋の備品である時計やランプ、お子様連れへのお貸し出しグッズまで持って帰ってしまう事がたびたびあるので、それを防ぐ意味でも、やはりきちんとしたチェック表を作らなくてはと、最近作成してはじめました。
男性女性の人数、スリッパ、カミソリ、バスタオル、フェイスタオル etc、細かく40項目以上のチェックシートです。従業員にも意見を聞き、少しずつ改善して項目の順番を替えたり、品数を増やしたりしました。
それ以降、目に見えてミスは少なくなりました。単純に体で覚えるだけでは、結局、毎日やったような気持ちになってしまうのですね。そして、明らかに前日まであった備品がその日を境になくなれば、その備品をお持ち帰りになったお客様の特定も出来ます。
ミスがあっても、「気をつけるしかない」で終わらせてしまうかしないかで、その人自身の成長にも繋がるのですが、そこまでの気持ちのある人は少ないようです。私は、前職の時は一般社員でしたが、その頃からミスを防ぐ方法はいつも考えていました。最後の一年間はミスも有りませんでしたし、クレームもゼロでした。ミスがあれば、そのフォローに自分自身も翻弄されますし、叱られるのは誰でも嫌だと思うのです。
お皿を割るなどのミスは、ある程度は仕方が無いのですが、それを叱るわけでもないのに、勝手にゴミ箱に捨てる従業員がいます。皿の補充にも関連することですし、一応報告する約束になっています。
旅館の漫画本にも載っていましたが、客室係の中には自分の接客のアンケートが悪いと、回収したアンケートをこっそりゴミ箱に捨ててしまう人がいるようです。お客様のアンケートは、大切なお客様情報も含まれています。色々なお客さまがいらっしゃるのですから、感じ方も色々であって当たり前。相性もあるのです。お客様の誤解もありますし、前向きに自分自身が成長するためのものと、とらえてほしいものです。今回発生したJRの事故。会社の様々な体質が暴露されています。亡くなった方のご家族や記者の人から、社長が罵声を浴びさせられる場面が多く放送されていました。
私は、ひとごととは思えない気持ちで映像を見ていました。もちろん、乗客の立場としても、驚いたり、その後電車に乗るときは、多少怖い気持ちもしました。しかし、一つの会社を背負う人間として、自分の会社に当てはまることはないか、多くのことを考えさせられました。
JR西日本の普段からの取り組みの甘さが指摘され、多くの反省点が浮かび上がっています。何か大きな事件にならないと、日頃、なかなか悪いことを是正していこうとしない。それが、あの事故を招いたのでしょう。
他所の会社のことでも、私は気持ちが引き締まる思いでした。何事が起きても、経営者は責任があります。小さなことの積み重ねの重要さ。
これからも、従業員と力を合わせて取り組んでいきたいと思います。・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
◆素顔の女将◆
ふりのお客様(料理屋・旅館などで、紹介や予約なしに来る客)が入った。お客様の書かれた宿帳を見ると相馬市からであったが、客室の入口に貼るネームカードを書いていた家内は、そのお客様のお名前を「相馬様」と書いていた。と、いつもネタにされるフロア係りの山口さんから、タレコミがありました。これも「ミスを減らす工夫」!?(爆)(by aruji)

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