千客万来
昨年12月に、私はテレビ番組の「笑っていいとも」に出演しました。毎週火曜日に「知ってるようで知らない世界」というコーナーがあり、そちらでの出演依頼でした。いくつかの質問が出され、私たちが出題して答えるのです。その中で出た“悪い旅館を見分ける方法は?”という質問に対して、私の答えは「千客万来」の宿でした。
その答えに対して、中には「なんて強気な」とか「いらない客は断るのか」という誤解をなさった方もありました。多くの方がご覧になるテレビで、そのようなことを言うはずが有りません。お選びになるのは、最終的にはお客様ご自身です。ホームページをよくご覧の方は、特に私のメルマガを読んでいらっしゃる方は、説明が無くてもご理解いただけるはずです。毎日、お越しになるお客様をお迎えしていると、紋屋に限らずなのかもしれませんが、どのお客様にも満足していただくことは絶対に無理だと痛感します。私たちは、どのお客様も分け隔てなく、喜んでお帰りいただきたいと思っておもてなしをしております。しかし、とくに料理などは、お好みがあります。
建物も一部4階建てですが、エレベーターはありません。もちろん、そうしたデメリットはホームページやパンフレットにも記載しています。そして、足が悪い方やお年寄り、お子様連れなどへの配慮は、できる範囲でさせていただいている旨、ホームページで表明しています。
できる範囲なのでやはり限度があり、この頃はできない場合も多々発生しています。ご到着が遅く、他のお部屋にもう既にお客様がお入りになっている状態で、部屋交換を依頼される場合などです。
また、お部屋は低層階をご用意しても、大風呂への導線が、どうしても厳しいものがあります。ご年配のお客様は、お部屋の小さいお風呂よりも、大きなお風呂にお入りになりたい方が多いです。そして広縁に椅子が置いてある形式のお部屋は、ご年配のお客様が多く好まれますが、3階や4階のお部屋がその形
式のお部屋なのです。改装はなかなかできません。そう考えていくとやはり、どのお客様にもうちはいい宿ですから、是非お越しください。とは言えないのです。いらっしゃい、いらっしゃいをして、来てしまえばこっちのもの、と思っている旅館やホテルがありますが、私は、せっかく思い入れをもって旅行にいらっしゃるお客様にご不便を強いるのは、非常に気が重く感じるのです。
建物の構造だけではなく、こちらがご提供しているおもてなしの内容も、どちらかというとお若い感性に響くものです。お出ししているお料理の内容も、一般的な旅館とは若干異なっているので、好き嫌いははっきりと出ます。
今までにも、よくリサーチしてお越しいただきたいという旨の文章を何度も載せていますが、ホームページをよくご覧になっていても、「やはり無理だったか」という結果に終わると、こちらとしても何とも申し上げようのない気持ちになってしまいます。
親孝行をしたいという40代や50代のお客様。もう年をとって一緒に旅行ができるのもあと何年かというお客様のお気持ちを考え、こちらも出来る限りの事をして差し上げたい。ご年配のお客様にももちろんお越しいただきたいのです。でも、本当に限りがあるのだなと思い残念です。せめて手すりの設置は、少しづつでも積極的に進めていきたいと思います。何時も申し上げていますが、くれぐれもその旅館に直接細かい部分については、お尋ねください。無理な時は、私たちも断腸の思いを持ってお勧めできないと申し上げよう。そして非常に残念だという気持ちを伝え、お電話いただいたことに感謝しよう。私たちが出来ることを今後良く見極めて、一人でも多くのお客様に喜んでお帰りになっていただけるように、日々小さい努力を積み重ねていきたいと思います。・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
◆素顔の女将◆
家内と特急に乗っていた時のこと。窓の外を見ていた家内が突然、「ねえねえホテルソーチャンだって、可笑しい!」と私に笑いかける。見なくとも私は知っていたが、そのホテルの名前は「ソーシャル」 もちろん笑われたのは、ホテル名ではなくて、家内の方だった。(by aruji)

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