赤ちゃん誕生
紋屋に赤ちゃんが誕生しました。「えっ!紋屋に?おかみさんんにですか!」と思わないで下さい。紋屋のあるお馴染み様のところの赤ちゃんが誕生したのです。とてもとても愛くるしい赤ちゃん。今まで、ずっとご夫婦でお越しになっていたのです。
お子さんが欲しいかどうか、私はそのようなプライバシーには一切触れないようにしていました。もしお子さんが欲しい方なら傷つきますし、欲しくない方にとっては大きなお世話。でも、そのかたから、メールでご懐妊のお知らせを頂いた時は、まるで自分に子供が出来た時のような喜びでした。
そして、お子様がとうとう紋屋にやってきました。普段余りお客様の客室に行きたがらないarujiも、珍しくお祝いにいきたがり、二人してすっかり赤ちゃんのとりこになってしまいました。少しも慣れない場所に緊張することもなく、注目されていることにご満悦なお子様のご様子。なにやら私たちには、感激の涙が目の中にたまってきました。紋屋の中で、ボイラーに故障が起きてご迷惑をおかけしても、いつもこよなく紋屋を愛してくださるこのお二人。生まれた赤ちゃんは、紋屋で育てていただくのだと勝手に思っています。
お二人がすっかりパパとママになっているお姿。なんともいえない温かい家族のご様子。幸せな気持ちが紋屋全体にとどろいているようです。
お帰りの時には抱かせていただき、懐かしい赤ちゃんのにおい、柔らかい肌、なんともいえない温かさ。7キログラムの体重が、昔我が子を抱いた時より軽く感じ、とても幸せな気持ちにさせていただきました。感謝!その日の紋屋は、なんと7組のお客さまがお子様連れ。何処もかしこも賑やかな赤ちゃんの声が聞こえてきます。係たちのお子さんをあやす声、お名前を呼ぶ声。公園でご家族が遊んでいる風景画を見ているような気持ちになりました。
はじめは、初めての宿屋にきたという雰囲気のお客様も、私たちの声掛けに心が和んできます。元気なお子さんのお母様は、障子に穴をあけないか、他のお客様に迷惑を掛けないかと心配したりなさいますが、大人しすぎるお子さんのおうちは、大人しいことが悩みだったり。そうした様々なお客様のお話を聞きながら、そうしたことが伺える宿屋は幸せだなとつくづく思いました。
もちろん、反対にご自分のおうちにもお子様がいらっしゃるのに、他の部屋の子供さんの足音がうるさいと、神経質なお客様も中にはいらっしゃいます。なるべく大人だけのお部屋の隣には、赤ちゃん連れのお客様を入れないなどの配慮もしてはいますが、赤ちゃん連れがどんどん増える傾向が強い紋屋では、なかなかそれが、叶わなくなりつつあります。
それでも朝食会場は、お子様連れと大人だけを分けてみたり、特に動きが激しいお子様連れを入り口の近くにしたり、できる範囲での配慮を試みるようにしています。若いカップルさんでも、必要以上にお子さんを嫌がる方もあれば、ご自分たちに子供が生まれたらあんなかなと興味津々な場合も。皆様のお声を伺いながら日々悩み、又喜びを感じる私です。私の子育て中は、非常に悩み深いものでしたが、それだけにお子様に苦労なさっているお母様たちがお気の毒で、つい、お声をおかけしたくなります。初めは、ご自分のご家族とご一緒にいらしていて、ご結婚なさり、お子様が生まれて、そのお子様の成長をお見守りする。そんな形の宿屋でありつづけたいなと思います。
いつかお子さんが大きくなって、暫くお見えにならなくなっても、今度は、又違ったお二人の姿になって、再会出来たら最高ですね。紋屋は、長い人生を語れる宿屋にしていくのだと、お客様とお子様の誕生を喜び合いながら感じた一日でした。最近の紋屋内では、従業員の家族が病気で倒れるということがたびたび重なりました。一人いないだけで、紋屋はてんてこ舞いしていますが、一人一人の顔色にも注意しながら、みんなの家族の幸せも見守り、全員で宿作りをしていこうと思います。
夏場は精神的にも肉体的にも本当はしんどいのですが、時々今日のような幸せを感じ取っています。皆様も、暑い夏、どうかお体にお気をつけてお過ごしください。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
◆素顔の女将◆
朝食を洋食にしたいお客様がいらした。コーヒーか紅茶が付くので、事前にお伺いするのだが、家内は「コーヒーかパンが付きます」と言ったという。それじゃあ、どちらかしか出ないみたい。出来れば両方出して欲しいよね。(笑)(by aruji)

ご予約・プラン紹介はこちら