子育ての経験から
紋屋では、ベビーマッサージを1年位前から承っています。恐らく日本で初めて、旅館でベビーマッサージを始めたと思います。以前はアロマセラピストの一人が行っていましたが、今秋から紋屋の従業員の一人に、研修を受けてもらい担当になってもらいました。
ベビーマッサージだけは、子育ての経験が無ければ無理です。紋屋では、普段からよそのお子様でも、頻繁に抱いてあやしている姿が見受けられる人に担当になってもらいました。
ベビーマッサージは、今では産婦人科や保育園などで多く取り入れられ、かなり注目されているそうですが、紋屋は、単純に注目されているから始めたのではありません。私の息子は小さい時(ある意味では今も)大変手がかかる子で、いつも息子の事で悩んできました。子育てに苦しみつづけた私は、いま紋屋で小さいお子さんを連れていらっしゃるお客様に、何とかご不便をなくしたいと思っていろいろなサービスをご提供することにしたのです。
どんな風に大変だったかは、一言では言い切れません。とにかく落ち着きがなく、2年に一度は大怪我をしていました。少しもじっとしていられない子で、どこへ連れて行くのも苦労しました。
少し大きくなってからも、おねしょが治らなかったり、突然隣に座っている女の子の髪の毛を切ってしまったりと、訳が判らない問題行動に苦しみました。マンションの共用部分でおもらしをしたり、食事の時間が嫌いだったり、学校に毎日かなり遅刻して通ったりと、言い始めたらきりがありません。
4歳くらいの時に一度肺炎を患ったら、その後何年も体が弱くなり、三日に一度の医者通い。落ち着きが無く、怪我ばかりしているのも、おねしょも全部一遍に治る時が来ると、誰か忘れてしまいましたがそう言われ、本当に小学校5年生の時にそれがやってきました。そうした苦労を沢山重ねて、私は子供が小さい時、ちっとも子育てを楽しく出来ませんでした。いい子育てが出来なかったのです。今、世の中の小さいお子さんを抱えているお母さん方が、子育てに苦しんでいるという話しを聞くと、私の若い頃と重なり、何か励ましたい気持ちになります。
それが、紋屋での小さい子様連れへのおもてなしと、ベビーマッサージを始めたきっかけになったのです。ベビーマッサージの担当は、やはり3人の子供を育てた経験がある人です。はじめは、孫が生まれたらマッサージをしてあげられると思ったそうですが、研修に行って「素晴らしい研修だった」と目を輝かせて帰ってきました。
子供が生まれる前からお母さんとお子さんをサポートする素晴らしい研修内容だったそうです。
今までは外注だったので、あまり踏み込まなかったのですが、これからは、ベビーマッサージのカウンセリングやその後のフォローなど、担当と話し合いながらやっていこうと思います。初めてのベビーマッサージを終えた担当は、ニコニコしながら「なんとか和やかに喜んでいただけたようです」と報告してきました。
最近のお母さんが抱えている悩みについて、今朝のニュースでも放送されていた事や、実際に聞いた話しなどを二人で話し合いました。ご感想や事前に書いていただくシートを見せてもらい、なかなか初めての人に話せない心の内を話しやすくなるような質問事項も提案しました。
1回1回報告を聞いて、これからの紋屋の大切なおもてなしにつながると確信し、多くの子育てに悩むお母さんやお父さんの手助けをしたいなと考えているのです。
旅行というと、何かそっけない余り心の中に踏込まないさらっとしたサービスが多いと思いますが、何となく忘れられない、言いようの無い温かさと絆を築き上げていける、そんな宿が私の理想です。秋の行楽シーズン。どこかへ出かけたくなりますね。秋は海の色が深くなり、とても美しい光景です。夜は月。月光が海に映るととても神秘的です。
牧水の有名なうた「白鳥は哀しからずや空の青、海の青にも染まずただよふ」は、白浜の根本海岸で詠まれました。お子様を連れて海岸を歩くのにも過ごしやすい季節です。どうぞお出かけください。・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
◆素顔の女将◆
仕事から自宅へ帰ると、寝室に入ったとたん「暑くて、熱帯の温室みたいね」と家内が言う。温室というのは、熱帯でなくとも暑いんだからね(笑)(by aruji)

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