駐車場にまつわるあれこれ
サービス業と言っても、旅館は滞在期間が長い事と、衣食住全部扱っていることなどから、さまざまな事件やクレームが発生します。百貨店時代も、どんな方も出入りが自由なために、やはりいろいろな事が起きて驚きましたが、旅館はさらに多岐にわたっています。
どんな仕事も楽ではないに違いありませんが、やはり旅館は一種独特だと思わざるを得ません。駐車場ひとつとっても、さまざまな事件が発生します。紋屋の駐車場は特に狭い駐車場で、慣れないお客様にお手数をおかけするのも申し訳ないので、出来る範囲でこちらが動かすようにしています。
以前、タバコがすごくお嫌いなお客様がいらっしゃいました。私もあのタバコの匂いは好きになれませんし、煙はもっといやです。でもその客様は、私たちの従業員が車の中にタバコの匂いを残したと、言っていらっしゃいました。
いつも車を動かしている社員は、確かにタバコを吸いますが、お客様の車の中ではもちろん吸いません。タバコを吸う人の衣服や吐く息には、タバコの匂いがしますから、少しの匂いも絶えられない方にとっては、大問題だったのでしょう。家に帰られてからも、6時間以上たってもタバコの匂いが消えないと、わざわざ電話がかかってきました。
それほど神経質になっている方は、普段どうやって暮らしているのかと心配になります。世間では、まだまだタバコを吸う方が多くいらっしゃるのです。それからは、タバコが嫌いとはじめから判っている場合には、車はご自分で動かして頂くしかないと、その後の勉強になりました。本当に稀なのですが、私どものほうでお客様のお車に傷をつけてしまう場合があります。もちろん、こちらの保険で対応させていただきます。
しかしながらお客様の車が直っても、すぐにお客様が工場まで車を取りに行けない場合、代車料金の負担をどうするかという問題が出てきます。
修理工場なども、たいがいはお客様のほうでいつも使っているところがあるのが普通ですが、引っ越されたばかりで、近くの修理工場を知らないという場合もあります。色々な状況をいつも考えながら、こちらも対応しなければなりません。
ご到着時に転んでしまうと、その後もどういうわけかミスが続いてしまい、どうにも修復不可能になってしまいます。こちらに不備がある場合は、なおさら一生懸命修復しようと努力するにもかかわらず、うまくいかないものです。反対に、まったくこちらに不備がないときに、こちらが不備があるように言われるときがあります。紋屋を発ってしまってから「傷がある」と言われるものです。
お客様が気が付かないうちに、他で傷をつけることもありますし、また、立ち寄られた場所で、他の車が傷をつけて黙って帰る場合もあるかもしれません。どちらにしても保険で対応するのに、写真をとったり書類を作成する必要があるので、紋屋を発ってからでは遅いのです。
こちらも、お客様のお車の状態を確かめておく、お車の止めた場所を記載しておく、など細かい配慮がいります。トラブルを少なくするためには、なるべくお客様ご本人に車をとめていただくのが正解です。しかし駐車場が狭いため、なかなかそのように行きませんが、雨の日は鍵をお預かりしておいて、雨があたらない場所に移動して差し上げたほうが親切です。大風が吹いた日に、工事の枠組みが風で飛んで、お客様の車を直撃したこともありました。そのときは前もって、業者に枠組みをはずして欲しい。大風が吹くらしいから、と頼んでおいたのに、「よほどでない限り飛ばないから」と言われていて、結局業者が支払う事になりました。もちろん私どももご宿泊代をお返ししたり、お詫びの品をご用意したりしました。
お客様がご自分で場所を選んでお車を止められ、外部侵入者によって損傷を与えられた時には、「そちらがあそこに止ろと言ったからだ」と事実と違うことを言われたこともあります。
こちらが誘導する前に、お客様がご自分で車をぶつけてしまうこともありました。他のお客様がぶつけて、そのまま帰ってしまった事も有るのです。レストランなどでは、『駐車場におけるトラブルは、当方では責任を負いかねます』と書いてある店もありますが、長い滞在時間お預かりする旅館の場合、ある程度までは、責任を持たざるをえないのはつらいところです。駐車場だけでこれだけたくさんの事件が発生します。私はドライバーズライセンスがないために、まったく駐車場の事件は関与しませんが、謝りにいくときなどは、本当に切ないです。
大事なことはいつも、お客様の気持ちを精一杯聞いて差し上げる姿勢が必要ということでしょうか。また、お客様の立場になって伺うことも。
こちらに足りていないと指摘されたことは、真摯に受け止め、いつも何かが起きたときは、今後の為に、充分反省し、今後につなげていきたいです。はじめた事は、ずっと継続することも、経営者として大事な要素です。
疲れているときは、トラブルはさらに精神的な重圧感を増します。それでも、精一杯努める仕事があって、気持ちが休むことなく、次から次へと色々なことがある。もちろんすごくいいこともある。特に素敵なお客様との心の交流は、自分への最高のプレゼントとなります。
だからいつも、つらいときも、明日に向かって前向きに取り組んでいきたいものです。必ず、何かしら自分が得る事が出来ると思うから。
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◆素顔の女将◆
お若いカップルがいらっしゃった。その男性が可愛らしいルックスだったという。家内が「kinki kidsの堂本君に似てるわね」と言ったので、フロア係りの粕谷君から、「kinki kidsは二人とも堂本ですよ」と突っ込んでおきました、と報告があった。(笑)
(by aruji)*あるじの正体*
私は大のシロクマ好き。それを知っているのに、
  aruji:「シロクマっておいしいのかな?」
   私 :「??!!」
  aruji:「シロクマのホワイトカレーなんておいしそうじゃない?!」
まったく、私の大事なシロクマ君を何だと思っているのでしょう(>_<)(by okami)

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