思い出つくり
先日、あるおなじみ様が24回目のご結婚記念日を紋屋で過ごしに、お越しになりました。

昨年、記念写真もお撮りしたし、その年の出来事もお調べしたし、今年は何も無いな。なにか良い思い出につながるようなことは無いかなと考えました。

何度目かの紋屋での記念日となると、こちらもして差し上げるネタが無くなってきて、いつもいろいろ思案します。

たいがいが、お料理を少し工夫したりするのが精一杯ですが、これからは、さらにこちらの思い入れを表現できる何かが欲しいなと考えています。

単純にシャンパンをこちらの気持ちでおだしするというのは、簡単でお客様も喜んでくださるでしょうが、出来あがったものをただ出すだけなら、誰でもどこでも出来ることです。

簡単なことは、そのときお客様が喜んでくださっても、あとになれば忘れてしまう。どこでもできることなら、いろんなホテルやレストランなどでもしてくれるでしょう。オリジナリティーに富んで、なかなか他では出来ないことを作りだし、心をこめてお祝いしたいものです。

     通常出していない、そのお客様のためのお祝い特別料理を考える

     ウエルカムフルーツをおだしする

     お部屋に特別仕様のお花を用意する

などなど、無い頭をひねっていろいろ試みています。



どのようにしたら、そのお客様に「心」をお伝えすることが出来るのでしょう。

私の書作品を誉めて下さるお客様には、葉書かけを私が字を書いて差し上げることもあります。でも、時間が少ないなか書くのは難しく、うまく書けないこともあり、一層の努力が必要です。

そのお客様によって喜んでくださる事柄も違うでしょう。こちらとしては、心をこめる一ひねりがあって、きっと喜んで頂けるのではないかと、期待と不安をもちながら考えつづけ、おもてなしをしたいと考えます。



お祝いの旅をお見守りするのは、私達にとってもいいものです。ご家族様おそろいでお母様の還暦のお祝い、皆さんでいろいろ趣向を凝らして盛り上げている様子を拝見すると、いいご家族様なのだなと心が温まります。

レストランなどで、従業員がお客様の前に勢ぞろいして、ハッピーバースデーの歌をうたい、まわりのお客様からも拍手をもらう。そのお客様だけ、長いろうそくに火がともされたデザートが出される。そのようなシーンは、けっこうあちらこちらで目にします。

お祝いのサービス内容が充実していると有名なレストランへ行って、がっかりしたことは以前のメルマガにも書きました。従業員達が、毎日お祝いのお客様を迎えし、サービスがシステム化しすぎた結果だと思いました。

もちろん、お客様に喜んで頂く為のシステムを構築することは非常に重要なことです。ただし、肝心な心がこもらなくなっては、すべてが台無しです。



先日のおなじみ様は、蛍観賞会が実施された次ぎの日にお越しになりました。

次ぎの日になっても、まだ蛍は飛んでくれているはず。飛んでいるようなら、ぜひそのおなじみ様をお連れしたいなと思いました。

蛍観賞会は紋屋のお客様だけではなく、他の白浜の旅館や千倉の旅館なども参加をします。(そうは言っても、結局紋屋のお客様が一番多かったのですが)あまり大勢になりすぎると、ちょっと風情が無くなりそうです。ご夫婦だけでいったら、ロマンチックですよね。

関心を示されなかったら仕方が無いなと思い、とりあえず特別祝い料理を手配しておきました。

いつもはできない(人事の問題なども含めて)心遣いだけに、行ってくださると良いなと期待しながらお話しです。

結果としてお出かけ下さることになりました。紋屋のフロント課長は蛍に非常に詳しく、それだけで仕事に出来るほどの知識があります。お邪魔かもしれませんが、送迎も含めてお願いしました。

たまたま蛍とウミホタルの撮影があり、ウミホタルの発光パフォーマンスや説明も聞けたそうで、そのお客様は大変お喜び頂けたご様子でした。



いつもこんな風に、どうしたらお客様に喜んでいただけるか、一人一人にあったおもてなしを考案しつづける。

当たりもあれば、きっと外れもあるでしょう。システム化しすぎない、心をお伝えするプラスワン。難しいけれど、それが接客業の楽しみの一つなのかなと思います。

ちょっとしたサプライズと温かな気持ち。そのようなことを従業員全員が心にかけて、みんなで接客業の楽しさを味わえたら最高です。

余り喜んで頂けないときは、それはそれで仕方が無い。また次ぎの時に頑張ろうと思えばいい。大事なことは気持ちだと思います。

いつもいつも喜びの種はないですし、それを作り出すのは容易ではない。
だからこそ考える価値がある。愛情と多くの人の手間隙とをかけて。

     単純に旅行に出かけたというだけでなく、
     お客様にとって忘れられない感動と思い出づくり。

     少しでもお手伝いできればと思います。



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◆素顔の女将◆
家内が毎年出品している、日本最大の公募書道展でもある2007年度毎日展に、
http://www.mainichishodo.org/index.php
家内の作品が3年連続入選できた!

今までは東京都美術館での公開だったが、今年は六本木の国立新美術館での公開(7/25~30)。努力の甲斐があったね。オメデトウ!


ちなみに出品作品「大きなる紅薔薇の花」の練習風景は、
         こちら↓
http://www.monya.co.jp/aruji/sb.cgi?day=20070330

                              (by aruji)

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