私語に注意を
紋屋の従業員たちは接客が良いと、よくお客様から言われます。
確かに最近は、よその飲食店やホテルに出かけても、まずまず紋屋は恥ずかしくないおもてなしが出来ているように思います。


ただ、私が嫁に来てからずっと言いつづけているのに、いまだに直らないのが、廊下やパントリー(茶碗を洗ったりお湯の入れ替えをしたりする場所)での私語。もう直すのは無理なのかと諦めかけるほど直りません。

休み時間なら、どんなに大声でしゃべってもかまわないのですが、普段からなるべく綺麗な言葉で話す習慣をつけ、仕事中は常にお客様の視線や耳があることを忘れずに、プロ意識をもっていつも美しい姿勢や立ち居振舞い、言葉遣いも丁寧であって欲しいと思います。


そういう私も、百貨店にいた時代、休憩時間になるとすっかり休みバージョンになってしまい、店内のお客様の流れや視線に余り気を使っていなかったと思います。

最近は、デパートに行くと特に制服を着ていなくても、その人がデパートの人なのかすぐに分かります。お客様に平気でぶつかる店員に出会い、私も似たようなものだったのかと、冷や汗をかきます。

紋屋でも、宴会場の脇はさまざまな用意をする場所となっていて、宴会場にお客様がいらっしゃっても、乱暴な言葉が平気で飛び交い、みっともない状態が時々見られます。

布団を敷く係も、「どこそこが終わった。まだあそこは終わってない」など、それくらいならまだ許せますが、やはり仲間同士の言葉、人の悪口やグチ、仕事に全く関係が無い内輪話などが聞こえると、お客様からは良い感じを受けないと思います。どうやって直したらいいのでしょうね。



先日も、予約の確認電話のときに、困った事が起きました。たまたま、お客様のご到着が遅くなるということを電話で受けた者が、保留を押さずに客室係と相談したために、遅い到着時間を聞いた係が、地のままで「エーッ」と言った声がお客様に聞こえてしまい、予約がキャンセルになってしまいました。

以前にも他のフロントマンが、予約電話の途中で取引業者が来て、その業者へ乱暴な口の聴き方をし、それを電話ごしに聞かれたお客様に不安感を持たせてしまったこともあります。


私もデパート時代の失敗談があります。商品を売ってはレジに走りを繰り返し、ろくに食事もとれないほど忙しいのに、外から海外で買ってきた製品についての問い合わせがありました。電話を取り次ごうとした同僚に「今忙しいのよ」とつっけんどんに言ってしまったのがお客様にそのまま聞こえてしまい、クレームになったことがあります。

そのお客様は、私のお店で買った商品ではないものに付いての質問でした。朝からずっと、その品物についての質問をしたくて電話をかけていたらしいのです。

ちょうどその時は新店がオープンしたてで、電話もつながりにくく、やっと電話がつながったと思ったら、私のつっけんどんな対応だったわけです。

たとえ私の店でなくても、同じブランドのものであれば、いかなる状況であろうとも親切にお答えする。どんなに忙しくても、電話をかけて来たお客様には関係が無いこと。難しいですが、それがプロです。

また、他の店員が上司の男性とショーケースをはさんで雑談していて、その前をたまたま通ったお客様から、「私を見て店員が笑った」とクレームになったときもあります。

働いている側は気がつかないのですが、お客様側は結構敏感なのです。


私が一人で買い物に行くときなども、店員が二人で並んで立って雑談をしていたことがあります。そこのコーナーに仮に用が無いとしても、お客様が自分の前を通るときは、いらっしゃいませの声かけをするのが当たり前。
雑談は中止するべきです。

従業員が絶対雑談をしてはいけないというわけではありませんが、ちょっとプロ意識を強くすれば、お客様に与える印象は変わってきます。



今の商売をするようになってから、いつどんなときもお客様の目や耳があること、いつも気が抜けないことを強く感じるようになりました。

私の夜のお部屋廻りは、働いているみんなの様子を知るうえでも大事なのですが、
     「大声を出さない」
     「手を後ろで組まない」
     「壁に寄りかからない」
などと注意するのは、お目付け役みたいで嫌ですね。


本来はお客様からお叱りを受けたり、上司から注意されたりしたら、同じ事を言われないように気をつけるはず。

少なくとも私は、何か事が起きれば、必ず自分のなかで噛み砕いて整理し、今後につなげるようにしてきました。

そうするからこそ人間は成長していけるものと私は思っています。



反対に、私の注意の仕方も研究材料かなと考えました。

     今後は、注意し出来てきたら誉める。

     それを粘り強く繰り返す。

根性が要りますね。



今日の紋屋は、おなじみ様が3組いらしてくださっています。

いろんな失敗が重なって、ご迷惑をおかけしたお客様も含まれています。
そして、それぞれにご家族の風景があり、歴史があり、そうしたことを拝見させていただくことの有りがたさを噛み締めます。


     宿屋の仕事は大変だけど、

     こうした良いお客様に恵まれて幸せであります。


働いているみんな全員も、私達と同じような気持ちになってくれる事を期待しつつ、更に接客のレベルが上がるように努力していきたいと思います。

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◆素顔の女将◆

自宅で家内と会話していたところ、急に無口になり目がうつろ。
良く見ると寝かかっている。

   「こっちが話しているのに失礼じゃないか!」と怒ると、
   「ほんとねぇ~」と笑いこける。

    全く..............お手上げ \(^^;)/ (by aruji)

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