スランプから見えるもの
私は、女子フィギアスケートの大会の様子をテレビで見るのが好きです。
昔は2回転のジャンプでも大変だったのに、今は10代の女の子達が3回転の複数のジャンプに果敢に挑戦している姿は、素晴らしいなといつも思います。

最近は規則が厳しくなって、ただ跳ぶだけでも難しいジャンプのエッジの使い方で、減点されるようになったそうです。

そのことで、そうでなくても本番で3回転ジャンプを成功させることが非常に難しいのに、更に緊張して、失敗の連続と言うことがしばしばあります。


スケートの場合は、あまり厳しい規定を設けず、もう少し思いきり跳べるような規則にしてほしい。そうでないと、挑戦している選手達もかわいそうですし、見ているほうも転倒続きではつまらないです。

その後のインタビューで、「この次ぎは、ノーミスで頑張りたいです。」などと話している様子を見ていると、プレッシャーからの脱却や、いちどスランプに陥ってしまったときは、どうするのだろうと、考えました。


私も接客や書道のほうで、頻繁にスランプを感じることがあります。
接客も書道も大好きなはずなのに、そう言うときは、好き・楽しいと言うより、苦しい・辛いが先に来てしまいます。


どうしてスランプなんてあるのかしらと恨めしく思います。


でもきっと、それもあるべき、必要なことなのでしょうね。それを抜けたとき、その前と何かがかわる。成長を覚え、天下晴れたような気持ちを味わえる。

そしてそれからしばらくは、好調になるときもあります。


人生谷あり山あり。

どんな素晴らしい才能を持った人でも、苦しいときはあるのですよね。

苦しさに負けてしまい、すべてがマイナスに作用する。
大事なことは、どんなときも苦しくても、自分がそのことを好きであることを忘れないことです。



毎年、2回書道の展覧会に出品していますが、秋から冬にかけて練習したものを1月のお正月すぎに最終の選別をして春の展覧会に出品します。

その後すぐにもう一つの展覧会の準備にとりかかります。

しかしその後、秋までは間があくので少し腕が鈍ります。
毎年、それでスランプを感じます。

うまく書きたいと思うと、余計に変な力が入り、良い作品が書けなくなります。
良い作品を書くためには、力を抜き墨を多く筆に含ませて、リズムに乗って書かなくてはなりません。

でも、しばらく大きな筆を持たないと、つい力が入りすぎて、全然思うようにいかないものです。


どうしてこんなに上手に書けないのか。才能がないからか。


苦しめば苦しむほど失敗の山は増えつづけ、1枚にすごい値段がつく高級和画仙の紙がどんどん失われていきます。

書道を本気でやろうとすると、結構なお金もかかります。
いつまで続けられるのか、今しか出来ないかもしれないと、つき迫った気持ちになります。

そして自分の才能のなさ、努力の不足、苦しみに堪えかねて、書道をずっとしたいと思いつつできなかった20年間を忘れ、もうやめてしまおうかと考えるのです。

今回も同じ事が発生し、先生にも「力が入っているね。こういうのは本当に軽くて良いんだよ。フラーフラーっと」そうしてみて、スケートの試合をみて、何となく抜けられた今回の書道のスランプでした。



仕事はやめるわけには行きませんが、接客のスランプも辛いですね。

出来ることなら、いつでも自分にとって最高の接客、最上の笑顔で、100パーセントの力を出しきりたいと思います。

でも、お客様との息が合わなかったり、私の気分が低迷していたり、クレームが続いたりして、お客様に接することが大好きな私のはずが、冴えない接客でお客様のハートを逃してしまうこともあります。


書道は自分との闘いですが、仕事のほうはお客様との大切なひととき。

一期一会と言う言葉があるように、
もう2度とそのお客様とはお目にかかれないかもしれません。

スランプだなんて言っていられない。
もしかしたら、ものすごく良い絆が生まれる可能性があるお客様かもしれないのですから。


10代20代前半のお嬢さん達でさえ、厳しい訓練と大きなプレッシャーと闘いながら、努力を続けている。失敗を重ねて一時は引退しようと思っていた選手も、「私は、スケートが好きなんだ」と気づいたと言っていたことがありました。


病気や怪我、さまざまなトラブル。

辛いことではありますが、結局は、そのことによって人は成長し伸びていく。
やはりスランプは必要なのかな。

スランプに陥ると、そう言うことが全く無いように見える人が、恨めしく思え、いよいよ良くない心境になります。

恨めしく思うのではなく、何事があっても良い方向に考えられる力をつける事。


この年になって、まだまだ修行の不足を思います。


今年はお正月から、風邪をこじらせてしまい、多くの皆様からご心配のお声を戴きました。

有り難いことです。

年頭から悪いことがあって、これで清めさせて戴く。
もうこれで今年の悪運は終わり。


皆様にとっても、今年が良い一年でありますよう、祈念いたします。

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◆素顔の女将◆

テレビ東京の番組撮影があった。今回は単なる宿紹介の旅番組ではなく、宿の女将の人生や日常にもスポットを当てた番組らしい。さすがに密着取材だったので気疲れしたらしいが、ボケぶりが画面ににじみ出ないか心配(笑)

詳細は、次号でお知らせの予定です。(by aruji)

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