◇お食事処を考える◇
昨年の暮にオープンした個室風ダイニング「月の座」

オープンしたてでいきなりトップシーズンがきて、係達もなれない為、「食事に時間がかかりすぎる」等のお叱りも受けました。




今現在は、週の半分くらい月の座を使用し、一部の係は大分慣れて来ました。
私は中で手伝い、社長も裏で手伝っています。

評判は上々で、係達も月の座は体が大分楽だと気がついてきたようです。


私も月の座でのお客様との会話を楽しみつつ、
改めて配膳の注意点などを勉強しています。




お客様は、私のことを単なる係だと思う方もいれば、おかみだと気がついてくださるお客様もいらっしゃいます。

私がおかみだと分かると喜んでくださる方が多く、私としても遣り甲斐を感じます。

どちらにしても、お部屋へ突然「おかみでございます」と挨拶に行くより、お客様はずっと気軽に楽しく会話をしてくださいます。


中身が濃い話をできるので、私は嬉しくて仕方がありません。




まだまだ配膳は初心者ですが、良い勉強にもなるし、係達の今までの配膳方法の問題点や調理場の盛り付けのばらつきを発見しやすくなります。

調理場の人達もなんとなく温かく見守ってくれているような気がします。

外へ出掛けたときのレストランでのウェイトレス・ウェイターの動きは、以前よりも注意深く見るようになりました。




お部屋より、お誕生日のお客様や何か記念旅行のような場合に、演出がしやすいのも食事処のいいところ。


別料金はかかりますが、ケーキなどご注文頂いたとき、
やや照明を暗くして、オルゴールなど鳴らすととても良い感じです。

内緒でケーキと言うときは、その方が驚きとともにお喜び頂く様子は、こちらも嬉しいものです。


お部屋でも同様のことが出来ないわけではありませんが、テレビの音や照明の関係などで、食事処より雰囲気がいまいち出ません。




私自身も食事処で食べてみたところ、同じ料理も美味しく感じたり、美しく見えたりしました。しかし逆に皿の汚れは目立ちますし、何においても1品づつ出すせいか、あらも目立ちます。

あらが目立つと言うよりも、部屋出しの場合は、団体旅館だった頃からの流れで、「えーっ!」思うようなことが多々あるのです。

高級旅館でないにしても、それなりにどこへ出してもおかしくないおもてなしを目指す私としては、「そんなことをしていたんだ!」とびっくりするようなことの連続で、やはり現場を知ることが大事。


この際、全部見なおすチャンスだと感じています。


お客様は待たされるのも、食事が次々と早く出てきすぎるのもお嫌い。

いろんなお客様の食事ペースがあって、それぞれのちょうどいいタイミングでご提供するのも、小人数でまわしているのでけっこう大変。


それでも、なにかあるごとに私は、新鮮な思いで取り組めています。




まだ経験が少ないので、ラップをはずすときは、そおっとはずす。
そうでないと、中の料理がくすれやすいこと。
お皿を置くときの位置や音、どうしたら優雅な動きでスムーズに動けるか、毎日が勉強です。

お飲み物も、発泡タイプは開けるときに注意が必要なこととか、私は着物なので、いくらたすきがけしていても、袖が邪魔になってビンをたおしやすいことなど失敗も色々しています。

それも勉強。




紋屋に来て今年の春で12年目を迎えますが、
売店や部屋への挨拶でお客様と仲良くなってきた今までより、
もっと深い礼状やお手紙が書けそうです。


残念ながら今のところはあまり書く時間をとれませんが、一品づつ運んでいくので、お客様とも会話が弾むようになるのです。

この方は、雰囲気やご質問の内容からもしかしたら学識者かな?と感じる。
伺ってみるとご本を出している方で、とてもご立派な功績を残していらっしゃる。

ご夫婦共に学識者で才媛、すばらしいなと感激し、それを何も言わなくても察してくれたと、お客様も喜んでくださる。

その研究内容が、たまたま旅館にも通じるものがあることも。

ちょっとした会話から、急に親しさが湧いてくる。これが接客の喜びです。



そして

「新しいご本を出版なさったら、是非お知らせ下さい。

読んでみたいと思います。
素人ですが、心理学の本は大好きですし、

奥様の専門分野も宿つくりに貢献しそうです」
などとお手紙を書く。



単純に「有難うございました」より、ずっと心に響くでしょう。


これからも、たくさんの心に残るおもてなしをご提供してまいります。



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◆素顔の女将◆
家内は最近、血圧が高いと医者に言われている。本人も気にしているので、
ホワイトデーのプレゼントに血圧計を買ってあげた!

でも、あまり喜ばなかった。



やっぱり.......(^^;)



(by aruji)

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