◇ あたたかさとは ◇
紋屋の企業理念は、
「お客様にとって心やさしい宿として忘れられない宿となること」です。

しかしながら、忘れられないようなおもてなしってそうはないものです。


良かった、食事が美味しかった、リラックスできた、
いい宿だったくらいでは忘れてしまう。
全国に山ほどあるのが旅館。


別に、普通程度のおもてなしなら、2度3度と重ねていかなくても良いかということになります。

又是非利用したいとアンケートに書いてくださっても、そのお客様がリピーターになる可能性はかなり低い。


「食事が美味しい宿がたしか千葉県の温泉にあったね」くらいで、なんて言うお宿だったかしら?と名前は忘れてしまう。

それが通常なのです。


帰ってきても興奮さめやらず、お手紙まで頂戴する。
そこまではまずまずあります。
でも、それが何年後になっても必ずというのは難しいですね。


皆さんは、どれくらい忘れられないおもてなしを過去に受けられましたか?



突拍子もないような変わったパフォーマンズをするのも良いかもしれませんが、私は本当に小さな努力の積み重ねだと思うのです。

その積み重ねが、本当にいっぱいちりばめられるから忘れられない、ということになる。


小さな努力は、時間も手間もやまほどかかる。
お金はそう多くはかからないけれど、大変ではある。
特別ご料金も頂かない。従業員全員の努力の結集です。


みんな休みの日や休み時間や通勤時間などを利用して、そうしたものを製作するための買い物もしています。


お喜び頂けるからこそ、やっていられるのだとも思います。


どうしたら喜んでいただけるか、常に考え進化しつづける。
大変だけど、そうしたことを考え作り上げていくことは楽しみでもあります。


調理場さんなどは、手作りでいろんなプランをこなしていますし、アレルギー対応もある程度しているので、もうこれ以上やりきれないと悲鳴をあげます。

それはフロントにしても係達にしても似たような状況はあり、もてなしというものは本当に価値があるけれど、簡単ではないといつも思います。



最近、紋屋にむかし新婚旅行で来たというお客様にお二組も遭遇しました。 大分変わったとはいえ、面影はあるはず。覚えていてくださるのも嬉しいですね。


昨日のお客様は、なんと47年前の紋屋のパンフレットをお持ちになっていました。


そのころはまだピカピカの外装。名前も紋屋別館。
驚いたのは、一泊1500円から3000円という値段。
お風呂の写真に映っている少年は、
もしかしたら社長かもしれないということです。


そのお客様のご主人さまは、残念ながらもう他界なさったそうですが、白黒の渋い写真に映ったご主人様は、大変美男子。

47年前の紋屋を写真の中からどうご覧になられたでしょうか。

そのお客様は、47年前泊まったお部屋に泊まりたいというご要望でした。
でも、社長もまだ7歳の時。今の紋屋がまだ出来て1年のときです。


お客様のおっしゃっているその部屋が、私達がこの部屋かなと思う部屋だとは限らないように思いました。

お越しになってみたら、まだいまの3.4階はない頃で、お泊りになったお部屋は、その頃は角部屋でしたが、今はその隣に部屋があります。

結局、47年前にお泊りになったお部屋は、もう当日はふさがっていました。


その頃の様子を一番良く知っている大女将がたまたま連日いないときで、その当時の話しも聞けなかったのですが、こうしてお越しいただけることの嬉しさを噛み締めた1日でした。


昔からの歴史を刻んでいく。大切にする。
そして前にも進んでいきたいです。



昨日最後に予約電話を承ったのが私だったのですが、なんと仕事が終わってから、市役所に行き、入籍を済ませてからお越しになるそうで、ご到着は20時を過ぎるとのこと。

そううかがったら、何としても喜んで承りたくなる私。


お祝いや温かさ、和み、そうしたことを追求していきたいと思います。


館内の手作り手芸品や生花・私の書道作品も、
手作り感や温かさの表現に役立てたい。
誰もいなくても、お客様に手作りのものが話しかけ、
優しい気持ちになっていただけるように、配慮する。

館内全体に人の手、人の心が通う雰囲気が漂う。
みんなによる美術館のようになって楽しんでいただく。

言葉かけだけではなく、
館内のしつらえもお越しのお客様を温かくお迎えする。

本当にいつか、あったかい宿として忘れられない宿になぁれ。

--------------------------------------------------------------------------------
◆素顔の女将◆
予定していた素顔の女将ネタは、家内の事前検閲で却下された。

ん~~、残念(笑)

(by aruji)

ご予約・プラン紹介はこちら