◇ 今こそ絆を深めるとき ◇
先都内の街は、もう震災以前の賑わいに近くなっていると感じます。
百貨店にもかなりの賑わいがありますし、先日入った東京駅の食事処(と言っても、結局居酒屋だった)も満席でした。

こちらは被災はなくても、深刻な売上減は続いています。
観光業にとどまらず工事業者さんも、部品がすべて被災地に行ってしまう、ということで作業が出来ないでいる。


風評被害も甚大ですし、第3次的被害は計り知れないものです。

そのような中でも、毎日我慢の連続だけではやはり気分も浮かない。元気が出ません。
自分の会社だけでなく、いろんな人たちがみんな困っているのだから、今は心配しすぎないで、何時か必ずお客様は戻ると、鷹揚な気持ちでいるしかありません。


大きな自然災害に遭遇すると、みんな思うことのひとつに、

「家族の大切さの実感」があると思います。

被災者の方が、『自分ひとり生き残っても仕方がない』とつぶやく...。
家族との再会を喜び、

「もう会えただけでいいです。他はなんにも要りません」

と叫んでいたことを思い出します。

最近、「指輪」が良く売れているそうです。
奥さまや友人と今一緒にいられることを喜んでいるのでしょうか。

とても仲がいいというわけでもないクラスメイトから、急にメールが届く、そう言うことが増えているそうです。

紋屋にも、地震前に泊まりに来てくださった方から、わざわざお電話を頂きました。それも数組のお客様から。
特に、そのお客様にご挨拶に伺ったわけでもないのに、おかみ宛ての電話だったこともありました。

そのお客様は、お住まいが浦安だったので、被害に遭われていました。
それなのに、こちらを心配してくださる。有りがたいことです。

お越し下さるお客様は、最近とくにお誕生日や結婚記念日などのお祝いが目立ちます。
そうでもないと、なかなか旅行に来られない空気だからなのでしょう、


いま、こういうときだからこそ、家族の絆、深めたいですね。

私も、20年ぶりに先日実家に泊まりました。


計画停電があり、列車も混み危ない。
食事代や宿泊代を削るのには、実家に泊まるのが一番。

そして、もう年老いた両親を、1泊でも面倒を見てあげられる。

2世帯住宅なので、姉にも会えますし、近くに住んでいる姪にも、その子供にも会うことが出来ました。

一人では何も出来ない父。
着替えや物を取ってあげるなど、小さな事をしてあげる。


いちいち、「ありがとう」という父。

母は1日中、片付けという名前の探し物をしていました。
部屋はゴミが目立ち、必要ないものが山になっています。

5分くらいの間に、同じ質問が10回くらい来る。
毎日一緒にいたら、気が狂いそうになるかもしれません。

今しようとしている事を忘れて、次の事をしようとして、どれも出来ずに時がたつ。

だから何をするにも時間がかかる...。

もう痴呆が進んでいる母には、嘆くしかありませんが、たまにしか来ない娘が来ることで、少しでも刺激になってくれたらいいと思いました。


両親がどんなに年をとっても、
やはり自分には大切なひとりだけの父と母。

自分も年をとりましたが、生きている限りふれあいを忘れたくない。
ついでに息子の一人も呼んで、和やかに過ごしました。


いまさらのように、家族って良いなと思えました。

大震災が起きたから、自粛するというよりも、これからいつまた他の地震がおきるか分からないし、福島原発の心配も尽きない。

だからこそ、今まで以上に、家族の絆、
友人との交流、愛する人たち、隣人、日本人同士仲良く、
お付き合いを深くしたいものです。

今晩お越し下さった3回目のご宿泊になるあるお客様は、ご実家が千倉だそうです。

「実家に来るときは、実家に泊まっても良いけど、
1泊の為に自分達で食事をつくり、片付け、布団を敷いて、
シーツを洗ってというのは疲れる。
だから近くの旅館に泊まれるとすごく楽。
兄弟同士で話も出来る。」とおっしゃっていました。

やはり、お母様は、もうどこへも行けないお体だそうです。


頻繁に旅館に訳もなく旅行する、という時ではないかもしれませんが、何かのお祝いや実家関係、絆に関連したことで、私達旅館はお役に立てる部分もあると思います。



今のような時だからこそ、
一緒にいられる時間を、大切にしたいものですね。



--------------------------------------------------------------------------------

◆素顔の女将◆

家内がおかしなことを言うと、私が突っ込みを入れるのだが、
最近はその突っ込まれるパターンがわかってきたせいか、
こちらが何か言う前に、突っ込まれることを予想して、
最近は先に自分で吹き出している。一人ボケ突っ込みですな(^o^)

(by aruji)

ご予約・プラン紹介はこちら