フランスからのお客様
先日、パリからのお客様が紋屋にお越しになられました。海外のお客様も特別珍しくはないのですが、たいがいは通訳して下さる日本人が一緒です。ですから、普段は何も心配しないのですが、今回は、お二人ともどうも日本語も英語も余りよく分からないらしいということで、少なからず心配になりました。お刺身は大丈夫かしら?館内のご説明はどうしようかしら?英語だって、社長以外はすらすらとは話せません。ご挨拶に伺ってもちんぷんかんぷんだろうと、たまたま2泊だったので、様子をみることにしました。
お越しになった日は、白浜で「海女祭り」が行われる日でした。今ではすっかり少なくなった海女さん達が、夜の海に入りたいまつを持って泳ぐのです。花火も打ち上げられます。もちろん日本3大夏祭りのように盛大なものではなく、小さな田舎町ならではの、ひなびたおまつりです。そうした日を、わざわざ選んでお越しになったのでしょうか?何処で白浜海女祭りを知ったのでしょう。紋屋のこともどうやって調べたのでしょう。ホームページだって全文日本語です。時々、オーストラリアやメキシコ等海外から英文で、パンフレットを送って欲しいというメールも来ますが、パンフレットはホームページより詳しくありません。それにやはり日本語です。
1日目に担当した係に聞いてみると、奥様は若干の日本語が、ご主人は若干の英語が話せるらしい、ということでした。「身振り手振りでなんとかなりますよ」と言う係りの励ましもあって、ドキドキしながらお部屋へ伺ったのでした。私も学生時代は英語が好きでしたが、もうすっかり遠ざかっています。片言でも、頻繁に外国語と接する機会が有れば、まだヒアリングくらいは出来るものです。しかし今回はフランス人です。フランス語は、一言か二言くらいしか知りません。まったくお話しになりません。
デパートに居たころは、少しは英語に接する機会がありました。また、紙に絵を描いて説明したりして、それなりに面白かった思い出があります。ブラジル人も多くて、片言の日本語で必死になったこともありました。甘い香りの説明で、「甘い」と言ったら「あまい?砂糖?」なんて言われてしまったり....。さて今度はどうなることでしょう?
まずお部屋に伺うと、お互いに言葉は解らなくても嬉しいという感情は通じたようでした。しかし、それからが大変でした。お互いに、5カ国語の本などを必死にめくって言葉を探そうとしました。しかしそうなると、あせってしまって話したいけど話せないと、もどかしくて(どうしよう)と思ってしまいました。でも、どうして紋屋にお越しになったのか、どうしても知りたいじゃありませんか。四苦八苦しながら片言の英語を話して、なんとご主人は、オーケストラで演奏している方だとわかりました。奥様はソプラノ歌手だそうです。日本の大学で音楽の教授をしている方が、この白浜海女祭りのことと、紋屋を紹介して下さった事も判明しました。もちろん、部分的には解らないところもありますし、私の話が何処までご理解いただけたかも疑問ではあります。でも、私はクラシック音楽が大好きなので、すっかり興奮してしまいました。
お帰りの時は、主人が自分の車で白浜のバス停までお送りして、私が以前にフランスのオーケストラのコンサートに行った時の感想などを、話してもらいました。でも、私と主人が夫婦であること、私が紋屋のなんであるか、伝わったかどうかはわかりません。お土産に、私の自筆の扇子を差し上げたのですが、それも何処まで伝わったことか.....。でも私は満足でした。とてつもなく嬉しかったのです。靴をお忘れになったので、ご紹介して下さった方のお宅にお電話して、次の日から3日東京のホテルにご滞在だと知り、そのホテルへお送りしました。わざわざ遠い異国の地から、お越し下さった事に感謝したのでした。そのことに対しては、ものすごく迅速にパリから礼状と、ハネムーンでパリに行った事を主人が話したからでしょうか、パリの橋の小さな写真集が届きました。その中には、「あなたの親切はどうもありがとう。わたしたち滞在はどうも快い(?)」とローマ字で書かれたはがきが入っていました。礼状のほうはフランス語でしたが、主人の知り合いに翻訳してもらい、私が筆で書いたお返事を主人に英訳してもらって、お送りする用意を今しているところです。
誠意は、言葉や国籍を超えて通じるもの。心の交流をこれからも持ち続けていけたら、嬉しいですね。・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・◆素顔の女将◆
日本語の通じない外国のお客様と片言でも会話でき、誠意は国が違っても通じるものよ、と家内は力説していた。そう、ちょっとした国際親善だね(^-^)ただ問題は、どこまで通じていたかだけど.....(by aruji)*ついでに大女将*
シートベルトをせずに助手席に座った母は、警官に車を停止させられた時、まずい!と思ってとっさにシートベルトを引っ張ったが間に合わず、警官から「それは握るものじゃなくて、体を固定するものですよ」と注意を受けた。母は「ああ、そうだったんですかぁ~」と無知を装い、その場をやり過ごしたと言う。さすがに年の功(笑)(by aruji)
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