営業さん
この職業になって、かなり多くの営業さん達と関るようになりました。ひとつの会社の顔になったという自覚も、実は各種の会社の営業さんとの面談があるようになったことで初めて、「私は経営者になったのだ!」と思ったものです。
そうこうして数年の月日が流れてくると、ある意味では営業の上手さ、逆に下手さ加減、やり手な人、癖が強い人など様々なタイプがあると冷静な判断が下せるようになってきました。社長や常務は更に上手で私は到底及びませんが、お付き合いの仕方にも色々な方法があるのだと感心しました。
それはさておき、このあたりの(房総地区の)営業さんというのは、必ずしも営業肌の人がやっているとは限りません。職がなくて仕方なくしている人も少なくありません。本当に付き合い方が下手だと思わざるを得ない人もいます。また、ものすごく頭が切れて悪知恵が働く人もあります。
会社のトップとして軽く見られないように、こちらも気を引き締めなければとつくづく反省した事件も発生しました。頭脳は良すぎても悪すぎても難しい面があるようです。私は優しく見られがちなので《やさしくと言えば格好がつきますが....》にこにこしながらも安心させないような威厳を持ちたいと、痛切に感じています。ある種の策略や駆け引き、頭の回転の速さ等、相手より常に一枚上手であることが肝要です。
何においても人と人との取り交わし、お互いの顔が見えるのですから、やはり良い印象が大事。相手に好かれることが何よりも重要だと、営業さんに対しては常に感じています。物や何かを注文する時は、自分にとって魅力的な価格や提案、商品であることはいうまでもないことですが、同じ製品を扱う業者が二つあれば、営業さんの力がある方、自分にとって気に入っている営業さんに頼むことが自然に多くなります。それは当たり前のことですが、それを勘違いしている、気づかない営業さんも時々いるようです。
例えば、経営者である私に隠れて売店担当者を持ち上げて、新商品を入れてもらおうとたくらむ営業さん。余計に取引が減ってしまうことに、何故気がつかないでしょう?その営業さんはろくな商品を持ってきません。もっと目を奪えるような商品開発を心がけるとか、そうした製品を扱う会社の探し出しに精を出すとか、もしくは余り商品が気に入らなくても、可哀想だからたまには商品を取ってあげようかと、思いたくなるような付き合い方を研究するべきです。
一生懸命さを売り物にするとか誠実さをアピールするとか、迅速な対応を心がけるとか無理な注文にもいやな顔しないとか、こちらの心をくすぐるような働き掛けが上手であれば、否応無しに注文は増えていきます。もちろん紋屋は小さな宿ですから、大きなホテルさんに比べれば注文数は多くありません。しかし、そうした細かい注文にも常に気持ちよく接することが大切。信頼は他へも伝達されるのですから....。
営業さんもお互いが慣れてくるとあらが見えてきます。今までの信頼が一気に喪失することもあり得ます。紋屋がおなじみ様に対する一生懸命さを失わないようにするのと同じです。仮につまずきや失敗があっても、誠心誠意尽くす。フォローを忘れない。意外と大事なことなのに呑気に構えている営業さんも多いのです。
自分自身の起こした会社ではないからなのでしょうか?取引会社との関わりは、問題がなければ長く続くものなのですから、もっと真剣に取り組んで欲しいと切に願います。また経営陣も気を許さないようにしないと、悪巧みをする営業さんにごまかされることもなくありません。昨年とある業者の営業が卸していない商品をおろしたことにしたり、売れていない商品を売れたことにしたりして、出入り禁止になったことがありました。その会社の社長様ご自身も気がつかなかったようです。もう一切取引はやめようと思いましたが、社長様が余りにも一生懸命で「一つでも二つでも結構ですから....。」とおっしゃるので、取引停止は留まりました。
お土産屋さんの賞味期限の張り替えなども、各地で多くの店が行っているのが実情だそうですし、政治家や医療に関らず内部の事情というものは怖いものがあります。こんな世の中になると何を信頼して良いか分からなくなりますね。私達宿屋もお客様の信頼を保持するよう、又新たに戴けるよう、努力して参ります。・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
◆素顔の女将◆
「あれ何だっけ?」と家内が聞く。「試食で食べた売店用の佃煮の名前、マトリクス?アトリクッスだったかなぁ」 マトリクスは映画、アトリックスは手肌用クリーム。食べたのは茸のアガリクス!(by aruji)

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