わけありのお客様へ
世の中が複雑になるにつれ、最近は女性の方も、夫ではない男性と旅に出るという事が珍しくない現実があります。お迎えする私共にとっては、ご夫婦であろうと、結婚前であろうと、どの方とお越しになってもお迎えする気持ちに少しも変りはございません。時々メールでも、「内緒の旅はOKか」という質問を戴きます。もちろんこちらは有り難く承りますが、人それぞれの想いが有り、それに我が宿が適しているかどうか、接客も難しい面があります。
紋屋ではご夕食はお部屋出ししていますが、お料理を運ぶ度に部屋に鍵をかけたり、いかにも話しかけられたくないという態度をなさると、客室係りは特にもてなしづらいものです。私が客室へ挨拶に伺う時は、小さめにノックして、鍵が掛けられていたら静かに退散しますし、もしお話になりたくない雰囲気なら、さっさと辞退してきますので構わないのですが、料理の説明をすると如何にも面倒くさそうにされたら、係りは可愛そうです。係りの目の前で濃厚なキスをしたりするのもどうなのでしょう?そういう方は、やはりホテルでルームサービスをご利用になった方が、良いのではないでしょうか。ただご予約時に、はっきりと訳ありの旅であると通知していただければ、こちらもお客様のご様子をプロの目で察知しなくても済みますし、極力、一遍に全てを運んで入室を出来る限り減らし、そっとして差し上げようと努力します。もちろん、それはそれで客室係りはとても気を使うのですが・・・・・。
今は複雑な世の中で、メール友達とかの事件が多発しています。出会いサイトもおおはやりです。それとは別に考えても、一生涯に一度の結婚と言う姿は崩れかけていますし、夫があるから妻があるからと、他の方とお付き合いしない時代は、終わりつつあるのかもしれません。遊びはともかくとして、真剣な不倫(多分それは、不倫とは違うと思いますが)というものもあり、旅というものは、本当にいろんな形態があるものだと考えさせられます。
多分この方々はご夫婦ではないなと思ったとしても、今は各種のカップルの姿があり、その背景も様々なのです。出来れば、せっかく旅に出たのですから、何か邪推されるのではないかと言う心配をせず、お迎えする私達と自然に向きあっていただけると嬉しいと思います。その方が素敵な旅になると思うのです。今は郵便や電話のほかにe-mailというものもあるのですし、都合が悪い場合の対処もあるのです。複雑な事情のお客様も余計な心配をなさらずにお越しいただけたらと思います。
今は少なくなってきていますが、若いカップルの場合もご両親には内緒という事があります。女の子と来ていることになっているとかで、確認の電話は自分からかけますから、かけないで下さいとおっしゃります。東京のホテルでは確認の電話を入れないようですが、旅館の場合は料理を用意してしまうので、直接のお申し込みの場合、確認のお電話を入れます。最近それでトラブルがあったので、予め前日に確認のお電話を入れさせていただくので、ご連絡先の電話番号をお知らせ下さいとお願いしています。百貨店にいた頃も、お客様の事情を知らずにお礼状を書いたら、「私に夫はいません」と怒られたり、「お嫁さんに買物がバレてしまった」とクレームになったり、いろいろでした。
私自身も離婚経験がありますし、基本的にどなたに対しても批判する資格など、誰にも無い事を十分承知しています。宿側は、そのお客様がどなたとお越しになっても、そのプライバシーは絶対に外に漏らす事はしません。「誰と来ましたか?男ですか、女ですか?」「何時に着いていつ帰りましたか?」等と執拗に聞いてくる方がありますが、それを聞いて一体どうするつもりなのでしょう。ただ宿としては、若いカップルの方や家族外の方とお越しだから、何のご案内も差し上げられないのでは、大変残念なのです。季節の企画やお得意様ならではのご案内を差し上げたいので、出来れば電話やDMが届いても都合が悪くないご案内場所を指定して頂けたら、大変有り難いものです。
恋愛は素晴らしい事でもあるのですから、憚る事無く旅を楽しんでいただきたい。迎える私達に余計な心配をしないで、堂々としていていただきたいと思います。旅というものは、現実から少し離れたちょっとロマンティックな部分がありますね。好きな人と一緒に何処かに行くという事そのものが、ときめくような.....。嬉しいだけでなく、何か胸が締め付けられるものの様にも思います。愛の逃避行か癒しの旅なのか、思い出つくりなのか、いろいろな旅の目的があるでしょうが、私達はいつも素敵な旅のお手伝いをし、皆様に喜んでお帰りいただきたい、その一心でおもてなししている事を知って頂けたら幸いです。・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
◆素顔の女将◆
「大変!携帯電話が見つからない。なくなっちゃったぁ!」と大騒ぎの家内。「いいじゃない。新しいのが買えるよ」と言うと「そうか。じゃあ今度は、J-phoneにしよう♪~」と手のひらを返して喜ぶ。結構単純である。(by aruji)○こっそり義母さんも○
家内のお母さんが若い頃の話し。気が付かずに乗った列車が特別快速(注:中央線)だったので、目的の駅では停車せず通過してしまった。あわてて次の停車駅で反対側のホームの電車に飛び乗ったところ、また特別快速だったので、元の駅に戻ってしまったと言う。やはり血は争えないなぁ。いや失礼。m(_ _)m(by aruji)

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